お知らせ
令和八年丙午歳を迎えて
明けましておめでとうございます
令和八年の新春を迎え謹んで聖寿の萬歳、皇室の弥栄をお祈り申し上げます。
崇敬者の皆様には、平素より久能山東照宮に篤いご崇敬を賜り、心よりお礼申し上げますとともに益々のご隆昌を祈念いたします。
ご祭神徳川家康公の人生観、処世訓をまとめたご遺訓の中に、「堪忍は無事長久の基」「怒りは敵と思え」とあります。
この言葉は、平穏な世を保ち、長久の安寧を築くための心構えを示されたもので、家康公の政治姿勢を象徴する言葉とされています。
人の世は思い通りにならぬことが多く、時に不快や不正に心乱されることもあります。しかしそのような時こそ、忍耐と寛容をもって己を保ち、怒りの念を鎮めることが、真の強さであります。家康公が太平の世を築かれたのも、まさにこの「堪忍」を貫かれたゆえと存じます。
現代は変化の激しい時代であり、人々の心もまた揺れ動きやすくなっております。今こそ、私たちはこの家康公の教えに学び、穏やかに、誠実に、互いを思いやる心をもって歩むことが大切ではないでしょうか。
久能山東照宮では、家康公のご遺徳を仰ぎつつ、参拝の皆様お一人お一人が、心静かに日々を省みられ、感謝と誠の心を新たにされる場となりますよう、これからも努めてまいります。引き続きのお力添えをお願い申し上げます。
神職は、自らを正し、心を清め、神意に添うことを何よりも大切にします。家康公のご遺訓にもあるような、「忍耐」「感謝」「誠実」の精神が、神職にも通じるところがあると思います。
特に神職として最も大切な努めは、ご祭神徳川家康公をお祭り申し上げ、先人が大切に守り伝えられた国宝のご社殿をはじめ多くの文化財を受け継ぎ、守り、伝えていくこと、ご祭神のご事績を広く知っていただくことと思っております。
昨年は、六月二十七日から八月二十四日まで新潟県長岡市の新潟県立近代美術館におきまして、九月十二日から十一月九日までは宮城県仙台市の仙台市博物館におきまして、~国宝・久能山東照宮の名宝~特別展徳川十五代将軍展が開催されました。東北地方では初めての開催となりました。
この特別展では家康公の洋時計のほか、歴代十五代将軍の甲冑や、歴代将軍が遷宮や将軍就任に際して奉納した刀剣も一堂に展示されました。会期中には新潟県や宮城県のみならず東北各県からの多くの来館者があり、新潟展では三万六千人、仙台展では七万二千人に拝観していただきました。
お蔭様で久能山東照宮所蔵の宝物を通じて、ご祭神徳川家康公のご遺徳を長岡と仙台の地で顕彰することができました。
本年が皆様にとりまして、穏やかで実り多き一年となりますよう、久能の山よりお祈り申し上げ、皆様の元気なお姿を国宝社殿ご社頭にて拝することが出来ますことを楽しみにしております。
久能山東照宮 宮司 姫岡恭彦
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